世界の石油化学製品の今後の需給動向

平成1 7 年5 月   
経済産業省      
製造産業局化学課 

1.世界のエチレン系誘導品及びエチレンの需給

2.世界のプロピレン系誘導品及びプロピレン需給

3.世界の芳香族及び誘導品需給

4.世界の主要国・地域の石油化学産業の動向

世界の石油化学製品の今後の需給動向の算出方法

 

製品別需給基礎資料 単位:千トン 
   
経産省統計http://www.meti.go.jp/policy/chemistry/index.htmlを編集

製品別需要・能力推移グラフ


1.世界のエチレン系誘導品及びエチレンの需給

(1) 世界のエチレン系誘導品の需要

2003年の世界のエチレン系誘導品需要実績(エチレン換算)は、97.6百万d(前年比+2.7%増)。2004年の需要は、103.0百万d(前年比+5.5%増)で、総じて堅調で、特に中国の需要の伸びが目立つ(前年比+7.6%)。
2004年以降、世界全体で安定的な経済成長が達成されることを前提に、各国・地域ごとの需要見通しを積み上げると、2003〜2009年の世界全体の需要の伸びは年平均+5.3%、2009年の需要量は132.8百万d(2003年比で+35.2百万d)となる見通し。
需要の伸びは地域別に傾向が異なり、アジア地域が年平均+6.7%程度。中国の需要増が大きく、中国1ヶ国のみで、2003年から2009年までの間に10.9百万dの需要増。一方、北米は年平均+4.1%、西欧は年平均+2.1%の安定成長で推移する見通し。
日本における需要は、2003年の実績5.6百万d、2004年の実績5.8百万dに対し、一定程度の経済成長を見込みつつも、製品輸入の拡大、ユーザーの海外移転の動き等を考慮し、2009年は5.5百万d程度と見通している。

【表1−1】世界のエチレン系誘導品の需要(エチレン換算) (単位:百万トン)

  世界計

アジア

西欧 北米 中東
韓国 台湾 中国 アセアン インド 日本
需要

2003

97.6

 35.8

3.8

2.6

15.4

4.6

2.8

5.6

22.0

23.8

2.3

2009

132.8

52.8

4.6

3.6

26.3

6.3

5.0

5.5

25.0

30.3

4.1

増加幅 03-09

35.2

17.0

0.8

1.1

10.9

1.6

2.3

‐0.1

3.0

6.5

1.8

伸び率 03-09

5.3%

6.7%

3.1%

5.9%

9.3%

5.2%

10.4%

‐0.2%

2.1%

4.1%

10.1%

【表1−2】世界のエチレン系誘導品の需要推移(エチレン換算) (単位:百万トン)

  2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 平均伸び率
03-09

需要量

97.6

100.3

108.2

114.1

120.5

126.8

132.8

対前年増加率

2.7%

5.5%

5.1%

5.4%

5.6%

5.3%

4.7%

5.3%


(2) 世界のエチレン系誘導品の生産能力

世界のエチレン系誘導品の生産能力(エチレン換算)は、2003年末時点で116.6百万d。現時点において2009 年までに稼働する可能性の高い生産能力新増設計画に基づくと、2009年末の生産能力は149.1百万d(2003年比で+32.5百万d)で、年平均+4.2%で増加する見通し。
原料であるエチレン(モノマー)の生産能力は、2003年末の110.2百万dから、2009年末に143.7百万dに増加する見通し(年平均伸び率+4.5%)。
中東及び中国・インドにおける大幅な能力増加が見込まれる。

【表1−3】世界のエチレン系誘導品の生産能力(エチレン換算) (単位:百万トン)

  世界計

アジア

西欧 北米 中東
韓国 台湾 中国 アセアン インド 日本
能力

2003

116.6

 36.4

5.9

3.6

8.5

7.3

3.0

8.0

25.5

32.4

8.9

2009

149.1

49.4

6.1

4.5

17.9

8.1

5.0

7.8

26.4

32.9

23.3

増加幅 03-09

32.5

13.0

0.2

0.9

9.4

0.8

2.0

‐0.2

0.9

0.6

14.4

伸び率 03-09

4.2%

5.2%

0.5%

3.7%

13.2%

1.7%

8.9%

‐0.4%

0.6%

0.3%

17.4%

【表1−4】世界のエチレン(モノマー)の生産能力(単位:百万トン)

  世界計

アジア

西欧 北米 中東
韓国 台湾 中国 アセアン インド 日本
能力

2003

110.2

 31.1

6.0

3.0

5.8

6.0

2.9

7.4

23.6

32.7

9.2

2009

143.7

44.2

6.7

4.3

12.5

6.6

6.7

7.4

24.7

33.5

24.9

増加幅 03-09

33.5

13.2

0.8

1.3

6.7

0.6

3.8

0.0

1.0

0.8

15.6

伸び率 03-09

4.5%

6.1%

2.0%

6.3%

13.7%

1.6%

14.8%

0.0%

0.7%

0.4%

17.9%

(3) 世界のエチレン系誘導品需給バランス

現時点において2009 年までに稼働する可能性の高い生産能力新増設計画に基づくと、中国における供給増は需要増に追いつかないため、中国のエチレン系誘導品の輸入超過はさらに拡大し、2009年には12.7百万dに達すると見込まれる。アジア全体では12.0百万dの輸入ポジションとなることが見通される。
一方で、中東における輸出超幅はさらに拡大し、2009年には16.9百万dに達する。
LDPE、HDPEといった製品で、中東の出超幅の拡大がアジアの入超幅の拡大を上回る見込み。
 

【表1−5】世界のエチレン系誘導品の需給バランス(エチレン換算) (単位:百万トン)

  世界計

アジア

西欧 北米 中東
韓国 台湾 中国 アセアン インド 日本
2003

生産

99.1

 30.8

5.6

3.1

6.8

5.5

2.6

7.1

21.2

28.0

8.3

需要

97.6

35.8

  3.8

  2.6

 15.4

4.6

 2.8

 5.6

22.0

23.8

2.3

バランス

1.4

‐5.0

1.8

0.5

‐8.5

0.9

‐0.2

1.6

‐0.8

4.2

6.0

2009

生産

131.7

40.8

5.7

3.6

13.6

6.8

4.2

7.0

23.2

31.8

21.0

需要

132.8

52.8

4.6

3.6

26.3

6.3

5.0

5.5

25.0

30.3

4.1

バランス

-1.1

‐12.0

1.1

‐0.1

‐12.7

0.5

‐0.8

1.5

‐1.8

1.5

16.9

(注)生産については、2009 年までに稼働する可能性の高い新増設計画をもとに各国毎に見通しを立てている一方、これとは別に、需要については、2004 年以降、世界全体で安定的な経済成長が達成されることを前提に、各国の経済情勢や産業構造を踏まえ、2009 年までの見通しを算定している。このため、世界計での生産量と需要量が一致しない見通しとなっている。

【表1−6】日本のエチレン需給の見通し(エチレン換算) (単位:万d)

  実績 見通し 伸び率
03〜09
2003 2004 2007 2009

エチレン系誘導品内需

557

577

554

550

-0.2%

エチレン系誘導品輸出入バランス

156

157

155

146

エチレン系誘導品生産
(=エチレンモノマー内需)

713

734

706

696

-0.3%

エチレンモノマー輸出入バランス

23

23

17

3

エチレン生産

737

757

722

698

-0.9%

【表1−7】エチレン系誘導品の製品別需給バランス(エチレン換算) (単位:百万トン)

○アジア

    LDPE HDPE SM PVC EG

2003

能力

  36.4

10.8

9.4

  2.9

7.2

 3.8

生産

30.8

9.6

8.1

2.8

5.6

3.3

需要

35.8

10.8

8.9

3.3

5.6

5.6

バランス

‐5.0

‐1.3

‐0.8

‐0.4

0.0

‐2.3

2009

能力

49.4

14.0

12.8

4.2

10.1

5.8

生産

40.8

12.8

11.5

3.7

8.0

5.1

需要

52.8

14.8

13.2

4.1

8.9

10.2

バランス

‐12.0

‐2.0

‐1.7

‐0.4

‐1.0

‐5.1

○ 中東

    LDPE HDPE SM PVC EG

2003

能力

   8.9

2.9

3.1

  0.3

0.3

 1.8

生産

8.3

2.6

2.6

0.3

0.3

1.7

需要

2.3

0.7

0.7

0.1

0.3

0.2

バランス

6.0

1.9

1.9

0.2

0.1

1.5

2009

能力

23.3

7.6

7.6

0.9

0.5

5.5

生産

21.0

6.8

6.3

0.8

0.4

5.1

需要

4.1

1.1

1.0

0.1

0.3

0.4

バランス

16.9

5.7

5.3

0.7

0.1

4.7


○ アジア+中東

    LDPE HDPE SM PVC EG

2003

バランス

  1.0

0.6

1.3

 -0.2

  0.1

 -0.8

2009

バランス

4.9

3.7

3.6

0.3

-0.9

-0.4


2.世界のプロピレン系誘導品及びプロピレン需給

(1) 世界のプロピレン系誘導品需要

プロピレン系誘導品の世界の需要(プロピレン換算)は、2003年の58.8百万dから2009年には78.9百万dに増加すると見込まれ、年平均伸び率は5.0%となる見込み。
地域別の需要の伸びは、アジア地域が年平均+6.3%、北米が+4.0%、西欧が+2.8%。国別には、中国(2003年比6.0百万トン増)などが高い伸び。


【表2−1】世界のプロピレン系誘導品の需要(プロピレン換算)  (単位:百万トン)

  世界計

アジア

西欧 北米 中東
韓国 台湾 中国 アセアン インド 日本
需要

2003

58.8

 21.6

1.8

1.1

9.3

3.0

1.2

4.8

14.4

14.6

1.5

2009

78.9

31.2

2.2

1.4

15.3

4.1

2.1

5.5

17.0

18.4

2.9

増加幅 03-09

20.1

9.6

0.4

0.3

6.0

1.1

0.9

0.7

2.6

3.8

1.3

伸び率 03-09

5.0%

6.3%

3.5%

3.8%

8.6%

5.4%

9.7%

2.5%

2.8%

4.0%

11.0%

(2) 世界のプロピレン系誘導品の生産能力

世界のプロピレン系誘導品の生産能力(プロピレン換算)は、2003年末時点で66.1百万d。現時点において2009 年までに稼働する可能性の高い生産能力新増設計画に基づくと、2009年末の生産能力は82.8百万d(2003年比で+16.7百万d)で、年平均+3.8%で増加する見通し。
2003〜2009年の地域ごとの生産能力年平均伸び率は、アジアが+3.8%、北米が+1.7%、西欧が+0.8%、中東が+27.4%。
原料であるプロピレン(モノマー)の生産能力は、2003年末の72.9百万dから、2009年に88.9百万dに増加する見通し(年平均伸び率+3.4%)。
 

【表2−2】世界のプロピレン系誘導品の生産能力(プロピレン換算)(単位:百万トン)

  世界計

アジア

西欧 北米 中東
韓国 台湾 中国 アセアン インド 日本
能力

2003

66.1

 23.4

3.5

1.6

6.7

4.6

1.5

5.5

16.0

17.6

1.7

2009

82.8

29.2

3.5

1.9

10.4

4.9

2.8

5.7

16.7

19.4

7.5

増加幅 03-09

16.7

5.8

0.0

0.3

3.7

0.3

1.3

0.2

0.8

1.8

5.7

伸び率 03-09

3.8%

3.8%

0.0%

2.9%

7.5%

1.1%

11.2%

0.6%

0.8%

1.7%

27.4%


【表2−3】世界のプロピレン(モノマー)の生産能力(単位:百万トン)

  世界計

アジア

西欧 北米 中東
韓国 台湾 中国 アセアン インド 日本
能力

2003

72.9

 22.3

3.9

2.0

5.7

3.7

1.5

5.6

16.5

24.5

2.0

2009

88.9

29.5

4.3

3.4

9.7

4.4

1.9

5.9

16.8

25.3

7.2

増加幅 03-09

16.0

7.2

0.4

1.4

4.0

0.7

0.4

0.3

0.4

0.8

5.1

伸び率 03-09

3.4%

4.8%

1.7%

9.1%

9.3%

3.0%

4.4%

0.8%

0.4%

0.5%

23.4%

 

(3) プロピレン系誘導品及びプロピレンの需給バランス

プロピレン系誘導品についても、中国における供給の増加は需要の増加に追いつかず、中国の輸入超過がさらに拡大し、2009年には5.9百万dに達する見込み。
アジア全体では3.9百万dの輸入ポジションとなる見通し。

【表2−4】世界のプロピレン系誘導品の需給バランス(プロピレン換算)(単位:百万トン)

  世界計

アジア

西欧 北米 中東
韓国 台湾 中国 アセアン インド 日本

2003

生産

60.2

 21.4

3.3

1.4

6.1

3.9

1.4

5.3

14.9

16.2

1.6

需要

58.8

21.6

1.8

1.1

9.3

3.0

1.2

4.8

14.4

14.6

1.5

バランス

1.4

-0.2

1.5

0.3

-3.2

0.9

0.2

0.6

0.4

1.7

0.0

2009

生産

76.2

27.3

3.3

1.7

9.4

4.6

2.4

5.8

16.1

18.3

5.8

需要

78.9

31.2

2.2

1.4

15.3

4.1

2.1

5.5

17.0

18.4

2.9

バランス

-2.7

-3.9

1.1

0.3

-5.9

0.5

0.3

0.3

-1.0

-0.1

2.9

(注)生産については、2009 年までに稼働する可能性の高い新増設計画をもとに各国毎に見通しを立てている一方、これとは別に、需要については、2004 年以降、世界全体で安定的な経済成長が達成されることを前提に、各国の経済情勢や産業構造を踏まえ、2009 年までの見通しを算定している。このため、世界計での生産量と需要量が一致しない見通しとなっている。


【表2−5】世界のプロピレン(モノマー)の需給バランス(単位:百万トン)

  世界計

アジア

西欧 北米 中東
韓国 台湾 中国 アセアン インド 日本

2003

生産

61.5

 22.0

3.9

1.8

5.9

3.5

1.4

5.6

14.7

16.8

1.7

需要

61.7

22.3

3.9

1.9

6.1

3.8

1.4

5.3

14.9

16.7

1.6

バランス

-0.2

-0.3

0.0

-0.1

-0.2

-0.3

0.0

0.3

-0.2

0.2

0.2

2009

生産

79.9

29.2

4.2

3.1

9.7

4.3

1.9

6.1

15.8

20.2

5.9

需要

77.7

28.5

3.9

2.0

9.9

4.5

2.4

5.8

16.2

18.3

5.8

バランス

2.2

0.7

0.3

1.1

-0.2

-0.2

-0.5

0.3

-0.3

1.9

0.1

(注)生産については、2009 年までに稼働する可能性の高い新増設計画をもとに各国毎に見通しを立てている一方、これとは別に、需要については、2004 年以降、世界全体で安定的な経済成長が達成されることを前提に、各国の経済情勢や産業構造を踏まえ、2009 年までの見通しを算定している。このため、世界計での生産量と需要量が一致しない見通しとなっている。


3.世界の芳香族及び誘導品需給

(1) 世界の芳香族の需給

2003年における世界のベンゼン、トルエン、キシレン需要実績値は、それぞれ
35.9百万d(前年比+8.1%)、16.4百万d(+8.7%)、33.7百万d(+8.7%)。
2003〜2009年における需要の年平均伸び率見通しは、ベンゼン+4.2%、トルエン+4.5%、キシレン+5.9%。
他方、世界のベンゼン、トルエン、キシレンの2003〜2009年の生産能力の年平均伸び率見通しは、それぞれ
+2.5%、+2.5%、+2.2%。
アジアにおいては、ベンゼン、トルエン及びキシレンのいずれも需要超過が拡大する見通し。
 

【表3−1】世界のベンゼンの需要、生産能力、需給バランス

世界のベンゼンの需要(単位:百万トン)

  世界計

アジア

西欧 北米 中東
韓国 台湾 中国 アセアン インド 日本
需要

2003

35.9

 13.2

2.5

1.4

2.1

2.1

0.7

4.5

8.3

9.8

1.2

2009

45.9

18.0

3.6

1.7

4.2

2.5

1.1

4.9

9.1

10.6

3.8

増加幅 03-09

10.1

4.7

1.1

0.3

2.1

0.4

0.5

0.4

0.8

0.8

2.7

伸び率 03-09

4.2%

5.2%

6.0%

3.0%

12.3%

2.9%

9.0%

1.6%

1.5%

1.3%

21.9%


世界のベンゼンの生産能力(単位:百万トン)

  世界計

アジア

西欧 北米 中東
韓国 台湾 中国 アセアン インド 日本
能力

2003

42.4

 15.1

3.2

1.1

2.7

1.8

0.8

5.5

9.4

10.8

2.1

2009

49.0

18.3

3.3

1.5

4.7

2.6

0.8

5.5

10.1

10.9

3.8

増加幅 03-09

6.7

3.3

0.1

0.4

2.0

0.8

0.0

0.0

0.7

0.2

1.6

伸び率 03-09

2.5%

3.3%

0.6%

4.8%

9.8%

6.1%

0.0%

0.0%

1.3%

0.3%

9.9%

世界のベンゼンの需給バランス(単位:百万トン)

 

アジア

西欧 北米 中東
韓国 台湾 中国 アセアン インド 日本

2003           

  0.0

0.6

‐0.4

0.1

‐0.5

0.0

0.1

‐0.0

‐0.8

0.3

2009

‐0.8

0.0

‐0.6

0.0

‐0.1

‐0.4

0.2

0.0

‐0.7

‐0.4

(注)生産については、2009 年までに稼働する可能性の高い新増設計画をもとに各国毎に見通しを立てている一方、これとは別に、需要については、2004 年以降、世界全体で安定的な経済成長が達成されることを前提に、各国の経済情勢や産業構造を踏まえ、2009 年までの見通しを算定している。このため、世界計での生産量と需要量が一致しない見通しとなっている。

【表3−2】世界のトルエンの需要、生産能力、需給バランス

世界のトルエンの需要(単位:百万トン)

  世界計

アジア

西欧 北米 中東
韓国 台湾 中国 アセアン インド 日本
需要

2003

16.4

 5.4

1.2

0.3

1.7

0.4

0.3

1.6

1.9

6.2

0.6

2009

21.3

7.8

2.0

0.4

2.7

0.6

0.4

1.6

1.8

7.0

0.7

増加幅 03-09

4.9

2.4

0.9

0.1

0.9

0.2

0.1

0.1

‐0.0

0.8

0.0

伸び率 02-08

4.5%

6.2%

9.8%

6.0%

7.7%

5.1%

7.0%

1.3%

‐0.3%

2.0%

0.8%


世界のトルエンの生産能力(単位:百万トン)

  世界計

アジア

西欧 北米 中東
韓国 台湾 中国 アセアン インド 日本
能力

2003

23.7

 5.7

2.0

0.1

1.0

0.7

0.3

1.6

2.6

10.5

0.7

2009

27.5

6.9

2.0

0.1

2.0

0.9

0.3

1.6

2.6

12.2

0.7

増加幅 03-09

3.8

1.2

0.0

0.0

1.0

0.2

0.0

0.0

0.0

1.7

0.0

伸び率 03-09

2.5%

3.2%

0.0%

0.0%

12.0%

4.2%

0.0%

0.0%

0.0%

2.5%

0.0%


世界のトルエンの需給バランス(単位:百万トン)

 

アジア

西欧 北米 中東
韓国 台湾 中国 アセアン インド 日本

2003           

 ‐0.3

0.7

‐0.2

‐1.0

0.2

0.0

0.0

0.3

‐0.3

0.0

2009

‐1.4

‐0.2

‐0.3

‐1.1

0.3

‐0.2

0.0

0.5

‐0.6

0.0

(注)生産については、2009 年までに稼働する可能性の高い新増設計画をもとに各国毎に見通しを立てている一方、これとは別に、需要については、2004 年以降、世界全体で安定的な経済成長が達成されることを前提に、各国の経済情勢や産業構造を踏まえ、2009 年までの見通しを算定している。このため、世界計での生産量と需要量が一致しない見通しとなっている。


【表3−3】世界のキシレンの需要、生産能力、需給バランス

  世界計

アジア

西欧 北米 中東
韓国 台湾 中国 アセアン インド 日本
需要

2003

24.6

 12.9

2.7

1.4

2.8

0.9

0.3

4.8

3.6

5.6

1.2

2009

34.7

17.7

3.4

1.7

5.6

1.2

0.4

5.3

3.6

6.5

3.5

増加幅 03-09

10.1

4.8

0.7

0.3

2.8

0.3

0.1

0.5

0.0

1.0

2.3

伸び率 03-09

5.9%

5.4%

4.0%

3.4%

12.4%

4.8%

7.0%

1.6%

0.0%

2.7%

19.6%


世界のキシレンの生産能力(単位:百万トン)

  世界計

アジア

西欧 北米 中東
韓国 台湾 中国 アセアン インド 日本
能力

2003

33.7

 14.1

2.5

1.4

3.0

1.0

0.3

5.9

4.6

10.3

1.1

2009

38.4

15.4

2.5

1.5

4.0

1.1

0.3

5.9

4.7

9.9

3.4

増加幅 03-09

4.7

1.4

0.0

0.1

1.1

0.2

0.0

0.0

0.1

‐0.4

2.3

伸び率 03-09

2.2%

1.5%

0.0%

1.1%

5.3%

2.8%

0.0%

0.0%

0.4%

‐0.6%

20.1%


世界のキシレンの需給バランス(単位:百万トン)

 

アジア

西欧 北米 中東
韓国 台湾 中国 アセアン インド 日本

2003           

 ‐0.7

‐0.6

‐0.2

‐0.3

‐0.0

0.0

0.4

0.6

0.9

‐0.2

2009

‐3.3

‐1.2

‐0.4

‐2.0

‐0.2

‐0.1

0.6

0.7

0.8

‐0.2

(注)生産については、2009 年までに稼働する可能性の高い新増設計画をもとに各国毎に見通しを立てている一方、これとは別に、需要については、2004 年以降、世界全体で安定的な経済成長が達成されることを前提に、各国の経済情勢や産業構造を踏まえ、2009 年までの見通しを算定している。このため、世界計での生産量と需要量が一致しない見通しとなっている。


(2) 世界のパラキシレン、PTAの需給

2003年における世界のパラキシレン需要実績値は、19.3百万d(前年比+3.3%)、PTAの需要実績値は26.2百万d(+3.1%)。PTAについては、需要全体の7割程をアジアが占めている。
2003〜2009年の需要の年平均伸び率見通しは、パラキシレンが+7.8%、PTAが+8.5%と、今後とも高い伸びが予想される。
パラキシレンは、アジアの需要超過が大幅に拡大する見通し。
 

【表3−4】世界のパラキシレンの需要、需給バランス

世界のパラキシレンの需要(単位:百万トン)

  世界計

アジア

西欧 北米 中東
韓国 台湾 中国 アセアン インド 日本
需要

2003

19.3

 12.9

2.7

2.9

2.5

2.0

1.6

1.1

2.4

2.5

0.3

2009

30.3

21.8

4.3

3.0

7.9

2.8

2.4

1.1

3.1

3.2

0.8

増加幅 03-09

11.0

8.9

1.6

0.2

5.4

0.8

0.8

0.0

0.7

0.7

0.5

伸び率 03-09

7.8%

9.1%

8.3%

0.9%

21.3%

5.6%

7.0%

0.1%

4.1%

3.9%

17.6%


世界のパラキシレンの需給バランス(単位:百万トン)

 

アジア

西欧 北米 中東
韓国 台湾 中国 アセアン インド 日本

2003           

 ‐1.4

‐0.6

‐1.7

‐0.9

0.0

0.0

2.0

‐0.2

1.8

0.2

2009

‐3.0

‐0.4

‐1.4

‐3.4

0.3

‐0.3

2.3

‐0.3

1.6

1.0

(注)生産については、2009 年までに稼働する可能性の高い新増設計画をもとに各国毎に見通しを立てている一方、これとは別に、需要については、2004 年以降、世界全体で安定的な経済成長が達成されることを前提に、各国の経済情勢や産業構造を踏まえ、2009 年までの見通しを算定している。このため、世界計での生産量と需要量が一致しない見通しとなっている。

【表3−5】世界のPTAの需要、需給バランス

  世界計

アジア

西欧 北米 中東
韓国 台湾 中国 アセアン インド 日本
需要

2003

26.2

 18.5

3.2

2.8

7.3

2.3

1.6

0.9

2.4

3.7

0.2

2009

42.7

29.5

3.2

3.0

15.6

4.0

2.3

0.9

3.5

5.1

0.9

増加幅 03-09

16.6

11.0

‐0.0

0.2

8.3

1.7

0.8

0.0

1.2

1.5

0.7

伸び率 03-09

8.5%

8.1%

‐0.2%

1.0%

13.5%

9.8%

7.0%

0.5%

7.0%

5.7%

32.4%


世界のPTAの需給バランス(単位:百万トン)

 

アジア

西欧 北米 中東
韓国 台湾 中国 アセアン インド 日本

2003           

 0.2

1.7

1.2

‐4.6

1.1

0.1

0.5

0.1

0.1

0.2

2009

0.7

2.2

1.5

‐4.5

0.2

0.7

0.6

‐0.6

‐0.6

0.1

(注)生産については、2009 年までに稼働する可能性の高い新増設計画をもとに各国毎に見通しを立てている一方、これとは別に、需要については、2004 年以降、世界全体で安定的な経済成長が達成されることを前提に、各国の経済情勢や産業構造を踏まえ、2009 年までの見通しを算定している。このため、世界計での生産量と需要量が一致しない見通しとなっている。



4.世界の主要国・地域の石油化学産業の動向

(1) アジア

中期的には、高い経済成長が見込まれ、石油化学製品の需要が拡大することが見込まれる地域。
特に中国においては、堅調な内需により8%程度のGDP成長率を維持することが見込まれ、石油化学製品の需要が拡大する見通し。
中国において大規模な新増設計画が検討されているが、旺盛な需要から中国の輸入は増加する見込み。
また、インドについては、エチレン、プロピレンを中心に石油化学製品の需要が拡大する一方、従来からの石化企業に加え、石油・ガス会社が石油化学へ進出する形での新増設計画の検討も目立つ。

 

@ 日本
  石化製品のユーザーの海外移転及びアジア諸国からの製品輸入の拡大によって、石化製品の内需は漸減傾向で推移する見込み。
     
A 韓国
  2004年は、前半こそ政府の財政・金融マクロ経済政策の積極的な導入により回復基調に向かったものの、輸出相手国としてトップとなった中国の投資抑制策の影響による輸出の鈍化、個人消費の伸び悩みと民間設備投資の低迷などにより、後半はやや低迷し、経済成長率は4.6%となった模様。2005年は、建設投資低迷による雇用事情の悪化・失業率の増大などのため民間消費は回復せず、経済成長率は概ね4.0%前後と見込まれる。
  韓国の石化製品は、エチレン生産量において、2003 年は前年比3.6%増の591 万トンとなり、2004 年も対前年比1.9%増の596 万トンの過去最高を予想。輸出は2003 年に比べて減少すると見ているが、旺盛な中国需要は続くと予想。その他の石化製品についても中国を中心とした輸出を追い風として好調に推移。また、2004 年は、LG化学、ハンファ石化などが積極的に中国拠点で生産規模の拡大や生産開始を行う一方で、中国の湖南石化がKPケミカルを傘下に収める動き(*)があった。韓国国内においても、ナフサ・クラッカーの増強が相次ぎ、2007 年には、LG、麗川NCC、現代石化の3社が100 万トン以上の規模となる見通し。
      韓国の湖南石化の誤り
     
B 台湾
  2004年の台湾経済は、世界経済の回復基調、中国経済の高成長、民間需要の回復及び経済成長率5%を目指した公共投資等により、成長率5.9%に達する見通し。2005年は、堅調な民間需要、民間投資の拡大及び公共支出効果により穏やかな成長となり、通年で概ね4.7%前後の経済成長率が予想されている。
  台湾プラスチックグループ(FPG)は、8月にSINOPECと原油の委託精製、原料供給、貿易などに関する戦略的提携の協議を行った。その後、中国国務院に対し、中国浙江省寧波のエチレン生産120万トン規模のナフサプラント建設を申請。他方、雲林県に、1200 億元を投資した60 万バレル/日の台湾最大の石油製油所建設を計画。他方、中国石油(CPC)は、エチレンの輸出を開始するとともに、425 億元を投資して、林園工業園区に、エチレン生産100 万トン規模の第三ナフサプラント再建を決定。
     
C 中国
  2004年の経済成長は、9.5%を記録した。消費者物価指数は前年比+3.9%とインフレ圧力が一層強まった形となっており、引き続き、金融引き締め、投資抑制策が続く見通しである。一方、都市部登録失業率は、2004年は13年ぶりに前年比を下回る結果となったが、依然予断は許されない状況。2005年の見通しについては、各機関が概ね8〜9%の範囲で予測しており、国務院発展研究センターが2010年まで、成長率8%前後を維持するとの見解を示しているように、この傾向は、2008年の北京オリンピック・2010年の上海万博開催までは引き続くと見込まれる。
  次期大型新設エチレン計画については、欧米を中心とした外資導入ベースで進められていた上海SECCO(エチレン生産90万トン)は3月稼働、揚子BASF(同60万トン)が5月稼働、SHELL 南海(同80万トン)が年末〜2006年年初稼働の予定である。これらに引き続いて、EXXON MOBIL の福建・広州の計画が2008年を目標に進んでいるほか、石化計画が活発化しており、天津のプロジェクト(同100万トン)はDOW の撤退に伴い新たなパートナーの選定に入っているほか、新疆ウィグルの独山子による(同120 万トン増設)、寧波の鎮海錬油(同100万トン)、撫順(同80万トン)といった計画が予定されている。
     
D インド
  2004年は、モンスーンの遅れにより、農業生産が上期にマイナスとなったが、鉱工業・サービス・IT 分野が非常に好調のため、GDP 成長率は8.2%程度を達成できる見通し。
懸案の隣国パキスタンとの関係好転など、周辺国との関係強化に向けた取り組みを進めている。
  主な新増設計画としては、インドの石化製造能力の約60%を占めるReliance 社の計画(エチレン生産80万トン:2007年)のほか、国営石油会社IOC による計画(同80万トン:2007年)、国営ガス会社GAIL による計画(同30万トン増設:2006年及び2008年計)などが立てられている。

(2) 西欧

2004年のユーロ経済圏の実質GDP は、全般的に緩やかな回復が続き、1.8%前後に回復。2005年については、前半は世界景気の減速に伴い外需が弱まる一方、原油高や企業の高コスト是正の動きにより内需も穏やかな回復に留まる見込みであるが、世界景気
の持ち直しが予想される後半には企業部門の調整の進展などを背景に再び回復基調を強める公算が高く、実質GDP は、2004年同様約1.8%前後の成長を遂げることが見込まれる。
90 年代から続いている石化産業の再編の動きは2002 年にはSABIC がオランダDSM の石化部門を買収した後は大きな動きは見られなかったが、2004年BPは、7つの主要製品の内、PX、PTA、酢酸事業のみを本体に残し、オレフィン、ポリオレフィン事業などはスピンオフすることを発表。また、Shell とBASF は両社の合弁事業で、PP では世界最大のメーカーであるBasell を売却する方針を発表。
欧州では大型な新設エチレン計画はなく、各社需要増に見合ったデボトルにて対応する計画で2003 年末から2009 年迄に合計約100 万トンの増設計画のみである。
   
(3) 米州(米国)
2004 年は、イラク攻撃によるマイナス効果が懸念されたが、景気は順調な回復を続け、当初予想の4.0%を超えて、4.5%に達したと見込まれる。GDP 成長率は、2005 年が3.5パーセント、以降2009 年まで平均2.7 パーセントで成長を続けるものと予測される。
石油化学業界は、原料となる天然ガス価格の高止まりや不安定な中東情勢の影響は受けたものの、2004 年を通して需要は好調で、能力削減により市場はタイト気味で価格は上昇し、全体の採算性は改善された。
市場の回復期ということもあり、2004 年は大きな新増設計画の発表はなく、石油や石化産業での目立ったM&A は影を潜めている。
 

(4) 中東

中東の石油化学産業は産油依存経済からの自立化、資源の有功利用、利益源の多様化を目的とし、政府主導にて外国企業の資本、技術力、事業運営のノウハウを導入し展開されている。
2001 年初めサウジにて大型エチレンプラントが3 基(230 万トン)稼動を開始したが、その後もアブダビ、カタール、イランにて大型プラントの稼働が開始され、コスト競争力のあるガスをベースに、中東の石化製品の輸出は拡大、エチレンプラントは高稼働率を維持している。さらに、2005 年〜10 年に掛けても大型石化プラントの建設が続々行われる予定であり、中東の2009 年末におけるエチレン生産能力は、2003 年末の約2.7 倍の2,500 万トンに達する見込み。

(注) 本文に関し、
(1) アジアには中東を含まない。また、トルコは中東には含まれず、西欧に含まれる。
(2) 能力は年間能力を示す。
(3) 伸び(又は伸び率)に関し、特に言及がない場合は年平均伸び(又は伸び率)を示す。

(参照)

2004年の世界の石油化学製品を巡る状況としては、中国を中心としたアジアでの旺盛な需要の増加に加えて、原油高に伴うナフサ価格の高騰等があげられる。(図@〜B参照)
これらを背景に、生産に関しては、2003年3月時点では明らかにされていなかった新増設計画が、中国・中東を中心に、この1年間に次々と立ち上がっている。
他方、需要に関しては、近年、中国の需要が世界の総需要に占める割合が高まっており、中国市場の動向が世界全体の需要の見通しに対して与える影響は小さくない状況となっている。
このような状況を踏まえ、エチレン及びプロピレンを中心に、(1)生産については、平成15 年度版(平成16 年3月策定)との比較により、この1年間で明らかになった生産能力新増設計画の立ち上がりに伴う生産量の見通しへの影響を示すとともに、(2)需要については、中国の需要に対する中国の経済動向が与える影響に関する予測を行い、平成16年度版の「世界の石油化学製品の今後の需給動向」の参照資料として、これらを記す。
 

(注)以下、(参照)においても本文同様、アジアには中東を含まない。また、トルコは中東には含まれず、西欧に含まれるものとする。


【図@】原油価格及びナフサ価格の推移(2001年1月以降)



【図A】エチレン系誘導品における中国及びアジアの需要量が世界全体の需要量に占める割合の推移



【図B】エチレン系誘導品の地域別需要量の推移



(1)中東・中国を中心とした新増設計画の立ち上がりに伴う生産量の見通しへの影響

エチレン及びプロピレンとも、この1年間で中国・中東を中心に生産計画が次々と立ち上がっている。
この結果、2008年における生産量の見通しについて、平成16 年度版を平成15 年度版と比較すると、エチレン系誘導品で約11 百万トン、プロピレン系誘導品で約3百万トン、さらに増加となる見込み。(図C−1及び図C−3参照)
このほか、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル樹脂、ベンゼン、パラキシレン、スチレンモノマー等においても、2008年における生産量の見通しは、さらに増加となる見込み。(表C−4参照)
なお、2004年に立ち上がったエチレンに関する生産能力新増設計画のうち、平成16年度版においても生産量の見通しに反映されている計画以外に、計画年度が「2010 年度以降」あるいは「未定」となっているなどの理由から、現時点では、2009年末までに稼働するとは見込めない計画は、世界全体で約18百万トン程度あるものと推測される。(表C−2参照)

【図C−1】エチレン系誘導品の生産量見通しへの影響(平成15 年度版との比較)(エチレン換算)


【表C−2】
平成16 年度版の生産量の見通しに反映されていない、2009 年以降のエチレン生産に関する新増設計画の生産能力

アジア(中国・香港、台湾、シンガポール等) 中東 

約6百万トン

約12百万トン  

(需給動向研究会WG 検討資料より化学課推計)


【図C−3】
プロピレン系誘導品の生産量見通しへの影響(平成15 年度版との比較)(プロピレン換算)


【表C−4】2008 年における主要石油化学製品の生産量の見通し(平成15 年度版との比較)

(単位:百万トン)

  LDPE HDPE PS SM PVC VCM EDC EG

平成16年度版

42.7

34.7

 16.0

 29.4

 34.5

 30.9

 40.2

 20.9

平成15年度版

39.5

30.7

16.3

27.5

32.1

30.6

41.1

17.2

 

  PP AN ベンゼン トルエン キシレン PX PTA

平成16年度版

 47.9

  5.5

43.3

18.4

32.5

 28.6

 39.7

平成15年度版

44.2

5.5

40.7

17.6

34.0

26.8

35.2

  (平成15 年度版及び平成16 年度版国別データシートより)


A中国における需要に対する中国の経済動向が与える影響(試算)

これまでも、エチレン、プロピレンをはじめとする主要な石油化学製品については、年々、中国の需要が世界の総需要に占める割合は高まる傾向にあり、この傾向は引き続き続くことが見込まれている。(表E−1及び表E−2参照)
このような中国における需要について、今回の需給動向では、経済成長率は、2006 年〜2008:8.5%、2009 年:8.0%で推移するとの予測に基づき、見通しを立てているが、仮に、この経済成長率が+2%〜−2%の範囲で増減するとした場合に、このような経済の動向の変化が需要に与える影響について推計を試みた。その試算の結果によると、エチレン系誘導品で+約2.3 百万トン〜▲約2.2 百万トン、プロピレン系誘導品で+約1.3 百万トン〜▲約1.2 百万トン、それぞれの需要に影響を与えると推測される。(図F−1、図F−2及び図F−3参照)

【表E−1】中国需要が世界の総需要に占める割合の推移(1996、2003、2009)(エチレン系誘導品)

  エチレン LDPE HDPE PS SM PVC VCM EDC EG

1996

4.1%

 10.5%

 7.3%

 11.4%

 3.8%

 8.8%

 6.2%

 2.2%

 8.6%

2003

6.2%

16.3%

14.4%

18.3%

15.1%

20.6%

13.1%

24.4%

24.6%

2009

9.9%

18.2%

17.0%

21.4%

17.6%

29.2%

18.0%

10.7%

34.0%

(平成16 年度版国別データシートより)

【表E−2】中国需要が世界の総需要に占める割合の推移(1996、2003、2009)(プロピレン系誘導品)

  プロピレン PP AN

1996

4.5%

 11.2%

 6.8%

2003

9.9%

19.4%

16.5%

2009

12.7%

24.6%

 17.3%

(平成16 年度版国別データシートより)

 

【図F−1】今後の中国経済の動向の変化が中国の需要に与える影響(エチレン系誘導品)



【図F−2】今後の中国経済の動向の変化が中国の需要に与える影響(プロピレン系誘導品)


【表F−3】今後の中国経済の動向の変化が、2009年における中国需要に与える影響

(主要石油化学製品)
                           (単位:百万トン)

  エチレン
系誘導品
LDPE HDPE PS  SM  PVC VCM EDC EG 

+2%

2.3

0.6

0.5

0.2

0.3

1.1

0.6

0.0

0.9

▲2%

-2.2

-0.6

-0.5

-0.2

-0.3

-1.0

-0.6

0.0

-0.8


  プロピレン
系誘導品
PP  AN 

+2%

5.9

3.0

0.8

▲2%

-1.2

-1.1

-0.1

    (化学課推計)


【参考@】主要石化製品の中国の輸入相手国の推移(1996年と2004年の比較)

LDPE HDPE
1996年 2004年 1996年 2004年
@韓国
Aアメリカ
B日本
31%
14%
10%
@マレーシア
Aサウジアラビア
Bシンガポール
E日本
17%
11%
10%
8%
@韓国
Aアメリカ
B日本
33%
19%
14%
@韓国
Aインド
Bサウジアラビア
F日本
28%
10%
10%
※中国海関統計より。(HS39011000 を使用) ※中国海関統計より。(HS39012000 を使用)

 

PS SM
1996年 2004年 1996年 2004年
@日本
A台湾
B韓国
31%
30%
19%
@台湾
A韓国
B香港
D日本
31%
19%
18%
6%
@韓国
A日本
Bロシア
65%
29%
2%
@日本
A韓国
Bアメリカ
37%
30%
9%
※中国海関統計より。(HS39031900 を使用) ※中国海関統計より。(HS29025000 を使用)

 

PVC VCM
1996年 2004年 1996年 2004年
@日本
A韓国
B台湾
38%
16%
15%
@台湾
A日本
B韓国
31%
28%
11%
@アメリカ
A香港
B日本
24%
18%
18%
@日本
A韓国
B台湾
64%
22%
9%
※中国海関統計より。(HS39041000 を使用) ※中国海関統計より。(HS29032100 を使用)


EDC EG
1996年 2004年 1996年 2004年
@韓国
Aアメリカ
B日本
34%
30%
28%
@アメリカ
A韓国
Bサウジアラビア
D日本
33%
23%
20%
5%
@日本
Aカナダ
Bアメリカ
34%
34%
17%
@カナダ
Aサウジアラビア
B台湾
E日本
27%
20%
13%
5%
※中国海関統計より。(HS29031500を使用) ※中国海関統計より。(HS29053100 を使用)

 

PP AN
1996年 2004年 1996年 2004年
@韓国
A日本
Bアメリカ
40%
17%
11%
@韓国
A台湾
Bシンガポール
E日本
31%
16%
10%
7%
@アメリカ
A韓国
B日本
38%
29%
24%
@韓国
Aアメリカ
B台湾
C日本
29%
29%
22%
20%
※中国海関統計より。(HS39021000 を使用) ※中国海関統計より。(HS29261000 を使用)


【参考A】2009 年の日本の主要石化製品の生産能力及び生産量の見通し

                              (単位:百万トン)

  エチレン LDPE HDPE PS SM PVC VCM EDC EG

生産能力

7.4

2.3

1.2

 1.0

 3.3

 2.4

3.1

3.9

 1.0

生産量

7.0

2.0

1.0

0.9

3.3

2.1

3.0

3.6

0.7


  プロピレン PP AN

生産能力

5.9

 3.0

 0.8

生産量

6.1

3.1

0.6

(平成16 年度版国別データシートより)


Bエチレン系誘導品の需給バランス

エチレン系誘導品の需給バランスについて、平成16年度版を平成15年度版と比較すると、生産に関しては、中国を中心とするアジアでの旺盛な需要の増加といった要因から、この1年間に次々と生産能力新増設計画が立ち上がり、生産量の見通しはさらに増加するみこみとなっている。その一方、需要に関しては、原油価格の高騰に伴うナフサ等の石油化学製品原料価格の高騰、さらには製品自体の価格の高騰があったものの、現時点においては、石油化学製品市場に影響を与えるような世界経済の動向に変化が現れていないことから、傾向は平成15年度版から大きな変化を生じていない見通しとなっている。
この結果、平成16 年度版においては、引き続き需給はタイトな状況にはなるものの、平成15年度版において見通されていた需要が生産を上回る状態(約10 百万トン)は解消される見込み。(図G参照)
エチレン系誘導品について、地域別の需給バランスの推移を見ると、2009 年に向けて、アジアの入超幅と中東の出超幅がともに大幅に拡大する見込み。
加えて、中国をはじめとする旺盛な需要が見込まれる地域での生産能力増強のペース以上に、エタンガスをベースとしたコスト競争力で優位性を有する中東地域での生産能力増強のペースが高まる傾向が顕著に現れる見通しとなっている。(図H、図I参照)

【図G】エチレン系誘導品の生産及び需要見通し(平成15 年度版との比較)(エチレン換算)



【図H】エチレン系誘導品の地域別需給バランスの推移に関する見通し(エチレン換算)


【図I】国・地域別のエチレン生産能力の見通しの推移(2003年との比較)




【参考B−1】プロピレン系誘導品の生産及び需要見通し(平成15 年度版との比較)



【参考B−2】プロピレン系誘導品の国・地域別需給バランスの推移に関する見通し



【参考B−3】国・地域別のプロピレン生産能力の見通しの推移(2003年との比較)




(参考)
世界の石油化学製品の今後の需給動向の算出方法

1.生産能力

現時点の生産能力に、これまでに明らかにされている新増設計画のうち、2009年までに稼働が見込まれるものを国別、品目別に集計して加えて算出。

2.生産量

上記生産能力を前提とし、さらに生産量に影響を与える諸要因(過去の稼動実績、国・地域における需要量の見通し等)を加味して、国・地域ごとの生産量見通しを算出。

3.需要量(内需)

 (1) 実績値

生産量の実績値から、輸入量を加え、さらに輸出量を差し引いて算出。(なお、製品の形態での輸出量、輸入量は内需の動向には反映されていない。)
・需要(内需)=(生産+輸入)−輸出

 (2) 見通し

基本的にはGDPの中期的な成長率の見通しをベースに、中期的に見込まれる需要弾性値を乗じて製品ごとに需要量の見通しを算出。但し、国ごとに個々の状況を踏まえた算出方法をとっているケースもある。
なお、エチレン、プロピレンの需要は、誘導品の生産量の見通しをもとに算出。


4.需給バランス

国別、製品別に生産と需要の差により算出。
・需給バランス=生産−需要

5.エチレン原単位

各誘導品のエチレン換算及びプロピレン換算原単位については、以下の数値を用いた。
LDPE:0.98、HDPE:1.04、SM:0.29、PVC:0.50、VCM:0.49、EDC:0.29、EG:0.66
PP:1.03、AN:1.09

6.エチレン換算式

生産:(LDPE) + (HDPE) + (SM) + (EG) + (PVC) + (VCM のバランス) + (EDC のバランス) + (その他)
内需:(LDPE) + (HDPE) + (SM) + (EG) + (PVC) + (その他)